寒暖差アレルギー
寒暖差アレルギーという言葉
秋田朝日放送の方からプチ取材を受けましたので、簡単に説明したいと思います。
寒暖差アレルギーという言葉は医学的に正しい言葉ではありません。
アレルギーを一般的に解釈してできた言葉と思われます。本来アレルギーは抗原(スギの花粉とかハウスダストとか)と抗体(自分の体で作られるもの)が反応することを指しています。
寒冷刺激ではそのような抗原がないのでアレルギーとして成立しません。
ただ、この温度刺激によってアレルギーと同じような症状が引き起こされるために
「寒暖差アレルギー」
という言葉になったと思われます。
そして、この寒暖差アレルギー=血管運動性鼻炎という誤解も広がっているようです。
インターネットで調べると寒暖差アレルギー=血管運動性鼻炎として表現されています。これも正しくありません。
インターネットの記事から抜粋します。
アレルゲン(抗原)がない血管運動性鼻炎が寒暖差アレルギーと説明されていますが、特に季節性のスギ花粉ではなく、ハウスダスト、イヌ・ネコの毛など、年中症状を引き起こしうる抗原に対するアレルギーがある方は、寒暖差によりアレルギー類似の症状を引き起こしうるのです。
むしろきちんと調べれば、何らかのアレルギーを有していることの方が多いかもしれません。
寒暖差アレルギーの正体は?
結論から言えば、温度変化によりアレルギー類似の症状が引き起こされれば「寒暖差アレルギー」と表現できることになります。
治療は特にアレルギー性鼻炎とかわりません。
ただ、お薬が効きにくいことが多いので、普段から衣類などに注意を払い、気温差が激しいときはマスクをするなど心がけた方ががよいでしょう。